昨日まで読んでいた本。
ずーっと小説を読んでいるので、ちょっと違うジャンルのも読みたくなった。
又吉さんの本「第2図書係補佐」は、おすすめの本を紹介するほか、子供の頃から若い時代の思い出話が書かれていた。恩田さんの「小説以外」はまさに「小説以外」の文章、他の作者の著書に書いた解説や短いエッセイなどがみっしりと収録されていた。
楽しかった~。
又吉さんのほうは、読みながらしんみりしたり笑えたり。特に「自意識過剰」の持て余しぶりが最高だった。
ちなみに「コインロッカー・ベイビーズ」わたしも痺れた記憶があるけれど、近未来小説だとは少しも気付かなかった。普通に現在の話を書いているんだと思ってたな...。
恩田さんのほうは、子供の頃からの凄まじい読書家ぶり、記憶力の良さ、著者の本格ミステリ小説への愛などに溢れていて、「それほど愛せるジャンルに出会えてよかったねえ」という清々しい気持ちになった。
「第2図書係補佐」の終わりには、中村文則さんとの対談が載っていた。
その中で、中村さんの発言の中に、
「大量の本を読むと人間の中に何が起こるかと言うと、変な海みたいなものが出来上がる」っていうのがあって、おお~!と思った。
確かにそんな気がする。
本を読んで蓄積した言葉やイメージは、液体になって自分を包んでいる感じ、するする。
上手いこと言うなあ、あと海の前に「変な」って形容詞がついてるところも大事だな~と、感心した。
それからというもの、この「変な海」を思い出すたびすごく安心した気持ちになって、有り難い。
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