多くの文字とおしくらまんじゅう

今日と明日は仕事をしないぞ、と決めたので、今週末は掃除をしたり、越冬用の漬物の下準備をしたりする予定。

野菜が高騰していますね。昨日は町営の野菜直売所、みたいな施設があるので、そこへ行って地元の農家さんが提供する野菜を買ってはきたものの、やっぱり高い。


この間、無事今月分の某女性向けウェブマガジンの記事の納品が済んだので、その足で図書館へ本を返しに行き、ついでに本も借りてきた。しばらくちゃんと浸れていなかった読書も再開している。借りてきたのは久しぶりのスティーヴン・キング。たまたま見つけた「ジョイランド」なる本の文庫本。

青春小説でもありホラー小説でもあるらしい。帯には「感涙必至!」って書いてあった。ほんとかな。別に自分の場合は涙を求めてスティーヴン・キングは読まないけれど…。


彼の本はあれだけ著作が出ているのに、自分が読んだことがあるのは数冊だけ。なのでまだ文体になじみがなくてドキドキしている。

長いキャリアがあるから、日本語の訳者さんも何人か担当がいるのだろうけれど、今のところはとても読みやすい(ただ行間に置かれているハートのマークがいちいち気になる)。あまり深く考えなくてもすいすい物語のほうが進んでくれるのって、やっぱり楽だなあと思う。

「次はどうなるの? 次は?」って気持ちに身をまかせる楽しさと気持ちよさ。エスカレーターに乗っけてもらっているみたい。


よく考えてみれば、自分で買ってくる本って、「一見普通に起きていることを淡々と書いているようでいて、でもその文章の下に流れる目には見えない誰かの感情こそが肝」みたいな本が多い。

「そんなにナイーブな本ばっかり読んでるから!」とむかし家族に言われたことがあって、あれらの本のどのへんがナイーブなのだろうと思っていたけれど、今は分かる。

そしてそんな本ばっかり読んでいたら、「人というものは、言っていることと思っていることとが違う生き物なんだ」という見方をしそうになったりもする。

いろんな種類の本を読んだほうがいいんだな、と思った。


新しい週になったらまたお仕事再開。自分の好きに文章を書いていい(基本的には)仕事、自分の好きなようにだけ書いていたのではギャランティーが頂けないお仕事、どちらにもよさと難しさがあって、おもしろい。読んだり書いたり、日々文字まみれ。でももっともっと多くの文字と、おしくらまんじゅうするみたいにして生きたい。

それにはどうしたらいいかな?

いつかバターになっちゃうトラたちのように、文字と生活どちらもが混じって溶けておいしくなるまで、ぐるぐる自分という木のまわりを回り続けさせることだろうな。


0コメント

  • 1000 / 1000