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2006年から2016年の10年間、短編小説を掲載したフリーペーパーを発行。下記店舗さま店頭に設置して頂きました。
2015年より、amazonにて電子書籍の発売を開始しました。


フリーペーパー設置店 
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記事一覧(122)

夏至

もうすぐ子供が巣立ちの時期らしく、近所に巣を作ったカラスたちの気が立っていて大変恐ろしい。ちょっと物干しまで洗濯物を干しに行っただけなのに、うちの子をねらってる! と勘違いされて、両親がわあわあ言いながら急いでこちらへ飛んでくる。怖いよう!わたしはびくびくしながら、なるべく急いで洗濯物を干したりして情けない。でも、親たちの気持ちも想像できるから、無事巣立ちのときがくればいいねという気持ちで過ごす。さて、今日は夏至らしい。一年で一番昼間が長い日。夏至や冬至、春分・秋分の日なんかは、お願い事をするのに良い日だと聞いて、これまでは何かしらお願い事をしてきた。でも今年の夏至は、お願い事をしようという気にならない。もちろん叶ったら嬉しい願いは今もあるけれど。昨日、ささやかだけど喜ばしいイベントがあって、両親や家族に会ってきた。家族といえども各々、悩みや苦労を抱えていることは知っているけれど、それでも昨日会ったときは皆笑顔で、良かったなあ、とにもかくにもここまで皆生きてきて、同じことで今一緒に喜んでいるなんて幸せなことだなあと思って、胸がいっぱいになった。親子であろうが兄弟であろうが夫婦であろうが、やがて散りぢりになるわたしたち。でも少なくとも今は、こうやって顔を合わせて楽しく過ごせる時間を持てている。そのことには感謝しかなくて、今年の夏至は、お願い事ではなくて、ただ感謝して過ごすことにした。奪われるときは一瞬。でもその一瞬から逃れ続けていられる時間のことを、幸福と呼んだり、幸福と呼んだりするのかもしれない。

新しい名字 ナポリの物語2

早川書房から出ている、エレナ・フェッランテ「リラとわたし ナポリの物語1」の続編「新しい名字 ナポリの物語2」の発売が決まり、前作に引き続き、ゲラを読ませてもらった。もともと、今回のゲラは600ページ超の大ボリュームである旨は、担当者さんからお知らせがあったので知っていたけれど、手元に届いてみて改めてそのボリュームにびっくり。重さ1.3キロ(量った)!厚さ3.5センチ(測った)!原稿を束ねてあった輪ゴムがピチピチになっていた。先日ゲラを最後まで読み終えた。確かに長い物語だったけれど、登場人物のキャラクターが皆はっきり、そしていきいき(いきいきが過ぎて、しょっちゅう喧嘩している)していて、その上次から次へと事件が起こるので、飽きるということがなかった。前作はまだ十代だった主人公たちが、二十代になり、それぞれの道で大人になっていく過程を追えるのも楽しかった。あの子は大人になってもあの子らしいね、という子もいれば、あの子がまさかこういう大人になるとはねえ、という子もいて、彼らと同じ町に住む大人のような目線で物語に参加できた。前作もそうだったけど、終わり方が絶妙で、続きが気になって仕方ないつくりになっているのが心憎い。というわけでこれから感想文を作ります。そして出来上がったら送ります。